こんにちは。40代で子供を2人育てながらサイドFIREを目指しているせつやんです。
私と同じように、子育てをしながらFIREを目指している方の中には、「さすがにフルFIREは厳しい」「1億円も貯められる自信がない……」と感じている方も多いのではないでしょうか。
そのような方にも、目指せる可能性が十分にあるのが比較的難易度が低い「コーストFIRE」という選択です。
今回は、子供を育てながらでも、無理なく実現可能なコーストFIREについてお話しします。「コーストFIREにはいくら必要?」「達成までにどれくらい時間がかかる?」といった疑問も解消していければと思います。

コーストFIREなら実現可能性がぐっと上がります!
コーストFIRE(Coast-FIRE)とは?
FIRE(Financial Independence, Retire Early)を目指している方には説明不要かと思いますが、FIREには基本の4つがあります。それが、「フルFIRE(ファットFIRE)」「リーンFIRE」「サイドFIRE」「バリスタFIRE」です。

図の上2つが、生活費のすべてを資産収入、または取り崩しだけで賄う「完全FIRE」です。一方の下の2つは、一部を労働収入で賄う必要があるFIREスタイルです。
そして、この4つに加わる形で「5つめのFIRE」として注目を集めているのが「コーストFIRE」です。
コーストFIREは「今を楽しむ」無理しないFIRE
「コーストFIRE」とは、簡単に言うと「老後のための資金追加をもうしなくてもよい状態」のことを指します。別の言い方をすると、「老後資金の準備はもうできたので、貯金や投資にお金を回さず、全部使ってもOKな状態」ということです。
毎月投資に回していた数万円をそのまま、「今の生活」を楽しむために使えるため、「老後の心配が不要な状態」と「今を豊かに暮らす」を両取りできる、非常に合理的なFIREスタイルと言えます。

「コースト(Coast)」には、「ゆっくり滑り降りる」といった意味があります。極端な我慢が不要で、日々の満足度を高めながら老後も安心できるのは大きなメリットですね!
コーストFIREは資産運用が前提。必要資金は少額でOK
「老後のための資金追加をもうしなくてもよい状態」と言いましたが、コーストFIREのポイントは、「達成時点でこの2000万円を貯める必要はない」という点にあります。
インデックスファンドなどで資産を運用することで、資産は放っておいても勝手に増えていきます。これを利用するのが、コーストFIREです。
例えば、40歳の時点で1000万円の資産を築くことができ、これを全額オルカンに投資した場合で考えてみましょう。これを年平均4%で60歳まで20年間運用すると、追加投資を一切しなくても、資産額は2191万円にもなります。
(試算参考:資産運用かんたんシミュレーション|アセットマネジメントOne)
つまり、「60歳時点で2000万円の老後資金を用意したい」というケースで考えれば、40歳時点で1000万円の資産を築くことができれば、コーストFIREを達成したことになります。
収入のすべてを毎月使い果たしたとしても、運用資産に手をつけなければ、老後資金をしっかり確保することができるということです。

1000万円で「FIRE」達成!?すごすぎ!
年齢が若いほどコーストFIREのハードルは下がる
ちなみに、コーストFIREの非常に重要なポイントとして挙げられるのが、「老後までの期間」です。コーストFIREは、他のFIREと比較しても、特に「時間を味方につけること」が重要になるからです。
御存知の通り、複利の効果は時間を長期で確保するほど大きくなります。逆に言えば、時間を長く取れる人は、元手が少なく済むということです。
現在30歳の人が、60歳までに2000万円の老後資金を用意したいケースで試算したのが以下です。

運用期間を30年間取ることができるため、その分、元手となる資金を大きく抑えることができ、なんと「616.6万円」でコーストFIREが可能となります。
30歳の貯蓄額としては、やや多い金額にはなると思いますが、全然無理ではない金額と言えるのではないでしょうか。
【早見表】コーストFIREにはいくら必要?ケース別シミュレーション
上では、特定のケースで例示しましたが、具体的なコーストFIREの必要金額についてもシミュレーションしてみましょう。
コーストFIREの達成に必要な金額は大きく以下の3点によって決まります。
- 目標金額
- 運用期間(いつコーストFIREし、いつから老後になるか)
- 想定運用利回り
今回は、老後資金の目標金額別に、一覧表を作成してみましょう。

自分の目標金額と照らし合わせて確認してみましょう!
老後資金2000万円を目標にする場合
まずは老後資金として2000万円を用意したい場合の、運用期間×利回りの一覧です。
| 運用期間/利回り | 2% | 4% | 6% | 8% | 10% |
| 10年 | 1641万円 | 1351万円 | 1117万円 | 926万円 | 771万円 |
| 15年 | 1486万円 | 1111万円 | 835万円 | 631万円 | 479万円 |
| 20年 | 1346万円 | 913万円 | 624万円 | 429万円 | 297万円 |
| 25年 | 1219万円 | 750万円 | 466万円 | 292万円 | 185万円 |
| 30年 | 1104万円 | 617万円 | 348万円 | 199万円 | 115万円 |
| 35年 | 1000万円 | 507万円 | 260万円 | 135万円 | 71万円 |
直近20年間のS&P500やナスダック100の年平均リターンは10%を超えていますから、これが続くという楽観的な予測をベースにするのであれば、10%で計算するのものなくはないということになります。
そうなると、コーストFIREはかなり現実的な金額で達成可能ということになってきます。

想定利回りを10%とするなら、40歳時点(20年運用)で300万円あればコーストFIREが可能という試算に……!!!???
老後資金5000万円を目標にする場合
かつて「老後資金2000万円問題」がありましたので、ある種のシンボリックな数字として例に出しましたが、この記事をご覧の方で「老後は2000万円で十分」と考えている方は正直少ないのかなと思います。
実際に、「本当は4000万円必要」「いや、5000万円だ」という論争も出てきています。そこで、余裕のある老後生活を目指す場合を考え、老後資金5000万円を目標にする場合を、次に見ていきましょう。
| 運用期間/利回り | 2% | 4% | 6% | 8% | 10% |
| 10年 | 4102万円 | 3378万円 | 2792万円 | 2316万円 | 1928万円 |
| 15年 | 3715万円 | 2776万円 | 2086万円 | 1576万円 | 1197万円 |
| 20年 | 3365万円 | 2282万円 | 1559万円 | 1073万円 | 743万円 |
| 25年 | 3048万円 | 1876万円 | 1165万円 | 730万円 | 461万円 |
| 30年 | 2760万円 | 1542万円 | 871万円 | 497万円 | 287万円 |
| 35年 | 2500万円 | 1267万円 | 651万円 | 338万円 | 178万円 |
これを見ても、老後に5000万円を用意することの意外なハードルの低さを実感できるのではないでしょうか?
利回り4%想定でも、40歳時点(20年運用)で、2776万円用意できれば60歳時点で5000万円達成、6%を想定するなら、1559万円で5000万円を達成できる計算です。
子持ち世帯にとっては5000万円は1つの大きな目標になりうる数字です。コーストFIREなら、この目標も現実的になりますね。
老後資金8000万円を目標にする場合
次に、老後資金8000万円を目標にする場合です。老後資金として8000万円を確保できれば、かなり余裕のある老後生活を送れるのではないかと思います。
| 運用期間/利回り | 2% | 4% | 6% | 8% | 10% |
| 10年 | 6563万円 | 5405万円 | 4467万円 | 3706万円 | 3084万円 |
| 15年 | 5944万円 | 4442万円 | 3338万円 | 2522万円 | 1915万円 |
| 20年 | 5384万円 | 3651万円 | 2494万円 | 1716万円 | 1189万円 |
| 25年 | 4846万円 | 3001万円 | 1864万円 | 1168万円 | 738万円 |
| 30年 | 4417万円 | 2467万円 | 1393万円 | 795万円 | 459万円 |
| 35年 | 4000万円 | 2027万円 | 1041万円 | 541万円 | 285万円 |
ご覧の通り、利回り4%想定の場合、40歳時点(20年運用)で、3651万円あれば老後資金8000万円を用意できる計算です。
この辺りで気づいた方もおられるかもしれませんが、目標資産が大きくなるほど、コーストFIRE時点から、老後までの間に増える金額は大きくなります。
コーストFIRE時点で用意するも土でが大きくなるので当たり前といえば当たり前なのですが、4%で20年間資産を運用する場合、「元手913万円⇒2000万円(+1087万円)」、「元手2282万円⇒5000万円(+2718万円)」、「元手3651万円⇒8000万円(+4349万円)」と、増える金額が大きくなります。
そのため、元手を増やせるだけ増やしたほうが老後が楽になるのは間違いありません。

入金ゼロなのに数千万円増えるのは夢がありますね!
老後資金1億円を目標にする場合
最後に老後資金として1億円の用意を目指すケースでシミュレーションしてみましょう。1億円は資産運用をする人であれば1度は夢見る金額ですし、年金ももらえることを考えれば、これだけあれば、物価高騰にも問題なく対応できるでしょうし、老後生活は安泰と言ってよいでしょう。
子供や孫への資金援助も積極的に行っていけますし、将来は有料老人ホームへの入居という選択肢も見えてきます。
| 運用期間/利回り | 2% | 4% | 6% | 8% | 10% |
| 10年 | 8203万円 | 6756万円 | 5584万円 | 4632万円 | 3855万円 |
| 15年 | 7429万円 | 5553万円 | 4173万円 | 3152万円 | 2394万円 |
| 20年 | 6730万円 | 4564万円 | 3118万円 | 2145万円 | 1486万円 |
| 25年 | 6095万円 | 3751万円 | 2330万円 | 1460万円 | 923万円 |
| 30年 | 5521万円 | 3083万円 | 1741万円 | 994万円 | 573万円 |
| 35年 | 5000万円 | 2534万円 | 1301万円 | 676万円 | 356万円 |
同じように、利回り4%想定の場合を見てみましょう。40歳時点(20年運用)で、4564万円作れれば、あとは入金ゼロでも60歳時点で億り人達成となる計算です。
最強に楽観的なシミュレーション(利回り10%想定)なら、25歳時点(35年運用)で、356万円作れれば、60歳時点で億り人になれる計算になります。
結構すごくないですかコレ?
当然ながら、入金を続ければもっと早く億り人になれますが、そのぶんを生活を豊かにすることに回せるというのがコーストFIREの強みですね。

億り人も夢じゃない!
コーストFIREなら、教育費も対応しやすい
コーストFIREを達成するのにいくら必要なのかを、運用期間と利回り別にシミュレーションしました。再三お伝えしているように、この金額を達成したあとは、追加の投資入金が不要になります。
そのため、給与などの収入をそのまますべて生活費に使っても問題はありません(ただし、いざというときの生活防衛資金は確保しておくべきだと考えます)。
例えば、毎月10万円積立投資をしていたのであれば、コーストFIRE達成後はその10万円を丸々生活費にプラスすることができます。
子育て世帯における支出の最大のネックは教育費ですが、老後資金を確保できれば、浮いた10万円の一部を教育費の積み立てに充てることもできますし、塾や習い事の費用に充てることも可能です。

自分たちの老後資金の目処がついたら、子供の教育費の積み立てに注力するのもアリですね!
期間限定で「コーストFIRE状態」に切り替えるのもアリ
あと、子持ち世帯にかなり有効なのが、期間限定でコーストFIRE状態に切り替えることです。
つまり、子供の教育費がかさむ時期については追加投資を一旦休止し、積み立てていた分を毎月の生活費や教育費に回す、という方法です。
この方法であれば、資産は裏でしっかり着実に働き続け。勝手に増えていきつつも、教育費をしっかり確保することができます。
教育費は、大きく掛かる時期に波がありますから、追加投資額を柔軟に調整することで乗り越えていくことは非常に理にかなっていると思います。

この状態を「FIRE」と言うかどうかは、この際置いておきましょう。
まとめ:子持ち世帯のコーストFIREは1つの最適解
コーストFIREは、フルFIREのような極端な貯蓄率を維持し続けなくても、老後資金の形成という重荷から解放される可能性を持った考え方です。
特に毎月の支出がかさみやすい子持ち世帯にとっては、十分現実的な目標になり得るFIREスタイルと言えるでしょう。
FIREを目指す場合、「40代」は、大きなターゲットになる年代ですが、コーストFIREであれば、そこまで無理をしなくても達成できる可能性があります。
今回紹介したシミュレーション結果をもとに、あらためて「今を楽しむ」生き方として、コーストFIREを目指してみるのも1つの手かもしれません。

コーストFIREは、子持ち世帯が目指すFIREとして1つの最適解と言えますね!



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