こんにちは。40代で2人の子供を育てながらサイドFIREを目指しているせつやんです。
2024年から新しいNISAが始まり、子持ちFIREを目指すみなさんも大活用していることと思いますが、このたび2027年1月から、新制度「こどもNISA」がスタートします。
子持ち世帯は大注目の制度ということで、今回は制度の具体的な内容や旧ジュニアNISAとの違い、子持ちFIREを目指す上で新NISAとどっちを優先すべきかなどについて、詳しく考えていきます。

新NISAの枠もある中で、どうやって活用するのが正解なの?
2027年1月スタート「こどもNISA」とは?
「こどもNISA」は、2027年1月1日から開始される予定の、18歳未満(0歳〜17歳)を対象とした新しい非課税投資制度です。
かつて存在した「ジュニアNISA(2023年末で終了)」の後継に近い位置づけですが、旧制度より、さらに長期の資産形成に向いた、使い勝手のいいものにブラッシュアップされているのが特徴です。

期待大ですね……!
こどもNISAの概要
まずは「こどもNISA」の概要についておさらいしておきましょう。
| 項目 | 制度内容 |
| 投資可能年齢 | 0〜17歳(1月1日時点) |
| 年間投資枠 | 60万円 |
| 非課税保有限度額 | 600万円 |
| 非課税期間 | 無期限 |
| 対象商品 | 国の基準を満たした投資信託(つみたて投資枠と同じ) |
| 購入方法 | 定期・定額の「積立」のみ |

年間60万円、最大で600万円まで、子供名義で非課税投資ができる制度ですね!
こどもNISAと旧ジュニアNISAの違いは?
旧ジュニアNISAとはどんな違いがあるのでしょうか?大きく2つの点で、「不便」な点が解消されています。
1.非課税期間が「無期限」に
旧ジュニアNISAは非課税投資期間に「5年間」という期限があり、その後はロールオーバーなどの複雑な手続きが必要でした。こどもNISAは期限がないため、子供が大きくなるまで安心してほったらかし運用ができます。

2019年にジュニアNISAの廃止が決まってから、「制度が終了する2024年以降は、子どもが18歳未満であっても、いつでも非課税で一括引き出し(払い出し)ができるようになる」というルールが追加され、使い勝手が向上して口座開設が増えるという皮肉も話題になりましたね……!
2.18歳になると自動で「成年NISA」に引き継がれる
子供が18歳(成人)になると、こどもNISA口座で運用していた資産は、自動的に成年の「NISA(つみたて投資枠)」に引き継がれます。
注意点:12歳までは引き出せない
こどもNISAは「子供の将来のための資金づくり(教育費など)」を目的とした制度のため、原則として自由には引き出せません。
子供が小学校を卒業するタイミング(12歳)以降であれば、教育費や生活費といった目的のために非課税で引き出すことができるようになります。

子供の私立中学への進学などを見据えた制度とも言えそうですね。
子持ち世帯は「こどもNISA」とどう向き合う?最適な2つのケース
旧ジュニアNISAと比べると、かなり使い勝手が良くなった感のある「こどもNISA」ですが、現行の新NISAにも1800万円という十分な非課税投資枠がある中で、どのようにこの制度と向き合っていくのが正解なのか、迷っている方も多いのではないでしょうか?
まずセオリーとして押さえておきたいのが、「こどもNISA」を使ったほうがいい2つのケースです。

どんな人に向いているんだろう?
1.両親ともに新NISAの枠を埋めきってしまったケース
「こどもNISA」では、子供1人につき、600万円の非課税投資枠が用意されます。つまり、夫婦+子供1人であれば、4200万円の非課税投資枠が、子供2人なら4800万円の非課税投資枠が与えられることになります。
「こどもNISA」を使ったほうがよい1つめのケースは、まさに、この夫婦の投資枠を使い切り、さらに投資する余裕があるケースです。
夫婦2人分の年間投資枠(360万円×2)を埋められ、さらに余裕がある場合は、「こどもNISA」を資金の置き先にするのは自然な流れでしょう。

年間720万円を埋められる人ってどんな人〜〜〜!?
一般的な家庭では考えにくい金額ですが、すでに特定口座などで築いた資産を新NISA口座に移すぶんも含めていくと、実際にこのようにできる夫婦は一定数いると思われます。

我が家も資産移動である程度枠を埋めていきます!
2.子供の教育資金をきっちり分けて管理したいケース
もう1つのケースはより実務的なケースです。ジュニアNISAが廃止になって以降(新NISAがスタートして以降)は、子供の教育資金を作る目的の公的な制度はありませんでした。
そのため、親の新NISA口座を使って、子供の教育資金を作っていたという方もかなりの数いると思われます。このときに問題になるのが、「資産の使用目的がごちゃごちゃになる」ということです。
親のNISA口座で資産を作っているので、「教育費である」という意識が薄れやすく、例えば、家のリフォーム費用などでやむを得ず使ってしまう、みたいなことが起こり得ます。というか、そのようなことがしやすい構造になってしまいます。
しかし、「こどもNISA」を活用して、子供本人の口座で運用を行うと、こうしたことは起こりにくくなります。その理由は、引き出しのルールにあります。
こどもNISAの引き出しルール
「こどもNISA」の資産引き出しは12歳以降に可能であると述べましたが、この他にも非常に重要なルールが2つあります。
- 用途が子供のためであること(学校の入学金や授業料など)
- 子供が引き出しに同意していること
つまり、子供本人が了承したうえ、さらに「子供のため」という用途も限定されています。そのため、「教育費のための資産形成」を半ば強制的に実行できるというメリット(?)があります。
子供の教育費をしっかり分けて管理したいというケースに非常に向いている制度なんです。

つい他の用途に使っちゃうそう、という場合には重宝しそうですね!
新NISAとこどもNISA、子持ちFIRE目指すならどっちを優先すべき?
ここまでの情報を踏まえたうえで、子持ちFIREを目指す世帯が、夫婦の新NISAとこどもNISA、どちらを優先すべきかを考えてみましょう。優先度を決める、ということは、少なくとも上記の最適なケース「夫婦で新NISAを埋めきっている」場合ではないときの選択肢ということになります。
特に私が大きなポイントになると思う前提が以下です。
- こどもNISAの運用資産は18歳で子供の新NISAに自動移管される
- 使う場合、用途が「子供のため」に限定されている
- こどもNISAは最短10年で埋められる
子持ち世帯でもFIREを目指していな場合は、あまりこういうことを考えなくてもいいと思うのですが、FIREを目指すからこそ、上記の前提条件は重要になります。
子持ちFIREに「こどもNISA」が必要か?を考える
子持ちFIREを目指す世帯と、一般的な子育て世帯との最大の違いは、文字通り「FIREを目指しているかどうか」です。
ではれば、「こどもNISA」が子持ちFIREの最大のネックになる教育費の不安をどのように取り除いてくれるかを軸に、制度を利用すべきか考えたほうがよいでしょう。
基本的には新NISAを優先したほうがよい
これらを考慮すると、基本的には、両親(夫婦)の新NISAを埋めることを優先したほうがよいと私は考えます。特に以下のようなケースでは顕著です。
1.新NISAを埋めたあとに、「こどもNISA」を使う期間が十分にある場合
「こどもNISA」の非課税投資枠は、総額で600万円、年間の最大額が60万円です。つまり、10年あれば満額埋めることができます。
我が家のケースで考えてみましょう。長男は今年7歳になります。仮に我が家が2030年までに夫婦の新NISA枠をすべて埋められるとして、その時点で、長男の年齢は11歳です。 この場合、我が家は新NISAを埋めたあとも、7年間は「こどもNISA」の枠を使った非課税投資ができることになります。
子供がより小さかったり、より早く新NISAの枠を埋めたりできる場合は、この投資可能期間はさらに伸びることになります。
「こどもNISA」に投資できる期間は以下の簡単な計算式で割り出せます。
18歳 −(夫婦の新NISAを埋めた時点の子供の年齢)
※10を超える分は切り捨て
以下は、5年間の投資期間で、平均利回り5%で月5万円(年間60万円)を運用したときのシミュレーションです。

このケースでも340万円もの教育費を作ることができます。国公立大学であれば4年間総額で250万円程度、私立大学・理系のでも平均学費は4年間で570万円程度です。
つまり、上記のケースでも大学進学費用のかなりの割合を賄えることが分かります(ただし、医学部に入れたい場合は例外。2000〜4000万円の学費がかかると言われています)。
2.すでに旧ジュニアNISAで一定の資産を運用している場合
まず考えたほうがよいのは、子供が18歳になると同時に運用資産が子供のものになるという前提です。言い換えれば、「こどもNISA」で積み立て運用したお金は、自分たち夫婦のFIRE資金や、老後資金にはならない、ということです。
つまり、FIREを目指すのであれば、基本的には自分たちの資産を積み上げるべきです。
とはいえ、子供の教育費も貯めなければいけません。そこで出てくるのが旧ジュニアNISAです。もし、旧ジュニアNISAで運用している資金が、子供の18歳時点までに500〜600万円程度(私立大学・理系の平均学費が4年間で約570万円)の額に膨らむ目処がつくのであれば、「こどもNISA」で教育費を作る必要は基本的にありません(同様に、医学部に入れたい場合は例外)。
我が家のケースで言うと、上の子は現在6歳、今年7歳になりますが、ジュニアNISAの金額はすでに500万円を超えています。18歳までの残り11年間強、平均5%で運用できたと仮定すると、資産は900万円に迫る計算です。


ちなみに、このジュニアNISAはほぼ全額をレバナスにツッコんでおり、実際の期待リターンは5%どころではありません。仮に10%で計算すると、資産は1500万円にもなります!
子持ちNISAを目指すなら、「教育費作りすぎ」は避けたい事象
子持ち世帯ができるだけ早い段階でのFIREを目指すのであれば、教育費に資金が行きすぎることは避けたい事象です。
上述の通り、「こどもNISA」は主に教育費に用途を限定された制度です。「世帯資産の最大化」に目が行き過ぎて、必要以上の教育資金を作ってしまう、ということも十分に考えられます。
仮に「こどもNISA」を優先して新NISAの資産づくりを後回しにした場合、子供が18歳までは基本的に影響はありませんが、18歳になった時点で夫婦のお金ではなくなるため、下手したらFIREが遠のく可能性すらあります。

FIREしたいのに、子供に資産をあげすぎてしまうことに……!?
基本戦略は、やはり新NISAですべてのお金を作ること
まとめると、やはり、最優先すべきは夫婦の新NISAです。そもそもこの枠が合わせて3600万円あるので、これをしっかり埋めていけば、ここから子供の教育費を賄うことは十分に可能です。
夫婦の新NISA枠は用途が限定されていませんから、当然子供の教育費に活用しても問題ありません。適切な金額を教育費に回し、残りを老後資金として活用することができるため、ムダがありません。
どもしても、子供の教育費をきっちり管理したいのであれば、基本的には新NISAを優先的に(多めに)埋めていきつつ、一定の割合を「こどもNISA」の枠に入れる、という使い方がよいのではないかと思います。
この使い方であれば、教育費をまず「こどもNISA」から出して、足りない部分を夫婦の新NISAで補填する、という使い方ができるからです。
子供を経済的に無双させたいなら「こどもNISA」優先もアリ
ということで、個人的な意見としては新NISA優先を推しますが、一方で、独り立ちした際、子供に経済的に「無双」させたいという思いがあるのであれば、「こどもNISA」を優先するという選択肢もアリかもしれません。
敢えて、「こどもNISA」で作った資産を使わず、そのまま子供に渡すことができれば、そのまま成人版の新NISAに移管されます。つみたて投資枠が最初から600万円埋まった状態で、かつ運用益も 出ている。まさに「強くてニューゲーム」の状態で社会人生活をスタートできるわけです。


これは親から子供への最高のプレゼントになります!!!
まとめ:子持ちFIREを目指すなら、「こどもNISA」よりも「新NISA」を優先しよう
今回は、2027年から始まる新制度「こどもNISA」について細かく考えてみました。
子持ちでFIREを目指す上での最大のネックは、言うまでもなく教育費です。これをどうやってクリアしながらFIREを達成するかが重要な論点になります。
この問題を解決するうえで「こどもNISA」は重要なソリューションになり得ますが、同時に「FIREを目指す」という前提もあります。すなわち、子持ちFIREを目指す世帯は「いかに効率的に教育費を捻出するかが重要」ということです。
用途が限定され、子供が18歳になると資産が自動移管される「こどもNISA」は、教育費を作るには向いているが、FIREの資金づくりには向いていない制度と言えます。
FIREを目指すのであれば、基本的には夫婦の新NISAを埋めることにまず注力し、次点として「こどもNISA」を埋めることを考える、というのがセオリーかなと思います。
ということで、今回は以上です!



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