
夫婦の新NISA枠を合わせれば3600万円!これに利益が乗れば……FIREできるのでは!?
こんにちは。40代で2人の子供を育てながら、サイドFIREを目指しているせつやんです。
新NISAには、生涯非課税投資枠として1人あたり1800万円の枠があります。これは非常に大きな金額ですが、FIREをするにはこれだけではちょっと心もとない金額です。
独身の場合はもちろん、この枠は1人分しかありませんから、事実上、新NISAだけでFIREするのは難しいと言わざるを得ません。
しかし、夫婦2人で新NISA枠を埋める場合はどうでしょうか。2人で3600万円の枠を埋め、さらに十分な利益が出ている場合、もしかしたらFIREが見えてくる……!?
今回はこの辺を深堀りしてみたいと思います。
夫婦なら新NISA枠は3600万円使える
新NISAの生涯非課税投資枠は1人1800万円ですから、夫婦2人なら3600万円使えます。とはいえ、3600万円だけでFIREするのは(サイドFIRE等含めても)簡単ではないでしょう。
しかし、NISAは投資ですから、着実にリターンを積み重ねていけば、この金額は増えていくことが期待できます。
また、新NISAは「つみたて投資枠」「成長投資枠」両方を満額埋めたとしても、年間で最大360万円までしか投資ができません。つまり、新NISAの枠を満額埋めるには最低でも5年かかるということです。
逆に言えば、最低でも5年間は投資期間を確保できるということです。
この期間が長くなるほど、長期投資による複利効果は大きくなっていきます。そのため、新NISAでFIREできるかどうかは、毎月の入金額はもちろんですが、「どれくらいの期間、積み立てるか」「どれくらいのリターンを上げられるか」によって大きく変わってきます。

もしかして、場合によっては新NISAだけでFIREできるんですかね?
夫婦なら新NISAだけでFIREできる?シミュレーション
では、実際にFIRE可能な金額に達するかどうか、具体的にシミュレーションしてみましょう。
今回は、毎月同じ額を積み立てるものとして、積立額が夫婦で月10万円、月20万円、月30万円、月40万円、月50万円、月60万円のそれぞれのケースで、期待利回りごとの「積み立て終了時点での資産」を見てみます。
| 毎月の積立額(夫婦合計) | 満額達成分の所要期間 | 年利 3% | 年利 5% | 年利 7% | 年利 10% | 年利 15% |
| 月 10 万円 (各5万) | 30 年 (360ヶ月) | 5,827 万円 | 8,323 万円 | 1 億 2,199 万円 | 2 億 2,605 万円 | 6 億 6,993 万円 |
| 月 15 万円 (各7.5万) | 20 年 (240ヶ月) | 4,925 万円 | 6,166 万円 | 7,814 万円 | 1 億 1,390 万円 | 2 億 2,729 万円 |
| 月 20 万円 (各10万) | 15 年 (180ヶ月) | 4,547 万円 | 5,346 万円 | 6,334 万円 | 8,289 万円 | 1 億 3,423 万円 |
| 月 30 万円 (各15万) | 10 年 (120ヶ月) | 4,202 万円 | 4,658 万円 | 5,182 万円 | 6,128 万円 | 8,222 万円 |
| 月 40 万円 (各20万) | 7 年 6 ヶ月 (90ヶ月) | 4,042 万円 | 4,372 万円 | 4,737 万円 | 5,357 万円 | 6,589 万円 |
| 月 50 万円 (各25万) | 6 年 (72ヶ月) | 3,952 万円 | 4,213 万円 | 4,498 万円 | 4,969 万円 | 5,888 万円 |
| 月 60 万円 (各30万) | 5 年 (60ヶ月) | 3,890 万円 | 4,106 万円 | 4,338 万円 | 4,717 万円 | 5,463 万円 |
積立金額が少ないほど、満額にするまでの期間は長くなります。夫婦で月10万円積み立てる場合は、各人月5万円で、満額を埋めるのに30年がかかります。逆に言えば、30年間を複利で転がす期間に充てられるということでもあります。
実際、その効果が上記の結果に表れています。想定利回りが同じ5%でも、10年間で埋めた場合は4658万円にしかなりませんが、30年間で埋めた場合は倍近い8323万円にもなります。

時間を味方につけることで、複利効果が札束の暴力(入金力)を上回るんですね……!
資産最大化には長期投資が有利。だが……?
ということで、8000万円あれば子持ちでもサイドFIREは可能でしょうし、仮に7%であれば1億2000万円を超えてきますから、もしかしたらフルFIREも……!?なんて欲も出てきちゃいそうです。
しかし、最大にして唯一の問題はやはり「30年かかる」ということでしょう。
「30年もかけていたらFIREではなくなる」という問題がありますね。実際にはFIRA60という選択肢もあるので、人によってはいいと思います。
でも、できればもっと早くFIREしたい、というのが多くの人にとっての本音ではないでしょうか。
そうなると、積立額と資産形成にかける期間、そして期待リターンをどうバランスしていくかが大きなポイントになってきます。

資産形成は長期になるほど有利だけど、それだけ時間もかかるってことか……。
新NISAだけでFIREするための現実的なプランとは?
多くの人は、FIREするまでの期間として10〜20年くらいで考えているのではないでしょうか。
(私は当初は15年くらいで考えていましたが、15年でシミュレーションしても全然目標額に届かないので20年に下方修正した経験があります。。)
10年未満で埋めることを考えると、毎月の積立額は夫婦で30万円を超えてくるので、そういったことも考えると、特に多くの人に当てはまる部分は以下のようになるでしょう。
| 毎月の積立額(夫婦合計) | 満額達成分の所要期間 | 年利 3% | 年利 5% | 年利 7% | 年利 10% | 年利 15% |
| 月 15 万円 (各7.5万) | 20 年 (240ヶ月) | 4,925 万円 | 6,166 万円 | 7,814 万円 | 1 億 1,390 万円 | 2 億 2,729 万円 |
| 月 20 万円 (各10万) | 15 年 (180ヶ月) | 4,547 万円 | 5,346 万円 | 6,334 万円 | 8,289 万円 | 1 億 3,423 万円 |
| 月 30 万円 (各15万) | 10 年 (120ヶ月) | 4,202 万円 | 4,658 万円 | 5,182 万円 | 6,128 万円 | 8,222 万円 |
FIREを目指す人の多くが投資しているインデックスファンドで考えると、大まかな期待リターンは、オルカンで7〜8%、S&P500で10〜12%、ナスダック100で14〜16%と言われています。
つまり、上の表で言えば、年利7〜15%の間くらいが期待できる最終資産額ということになります。
積立期間10年でも十分サイドFIRE圏内に
10年となると、長期投資による複利効果は限定的になります。それでも、期待利回り7%でも、最終的には+43.9%で5182万円もの資産になります。
そのためには、夫婦で合計月30万円の入金をしなければなりませんが、最短でのFIREを目指す場合、生活を切り詰めるなどして、なんとか捻出できる家庭もあるかもしれません。

10年で資産5000万円を目指せるのはすごい!しかも取り崩しでも非課税です!
10%なら6128万円、15%なら8222万円です。
期待利回りが高くなるほど、継続してその利率を出すのが難しくなっていきますが、市場のいい時期に当たれば、10年であれば平均15%を出す可能性もなくはありません。
めちゃくちゃ上手く行けば、8000万円超えも夢じゃない、というの夫婦NISAのすごいところです。
「シークエンス・オブ・リターン・リスク」に注意
ただし、ナスダック100のような高利回り商品は、特に「シークエンス・オブ・リターン・リスク」に注意する必要があります。つまり、FIREした直後に市場が暴落するリスクのことです。
せっかく8000万円の資産を作っても、直後に30%下落した場合、資産は5600万円まで小さくなってしまいます。「このような場合でも資産を取り崩さないと生活できないような計画」を立てていると、FIREが継続できなくなってしまう可能性もあります。
そうならないためには、暴落時に資産を取り崩さなくて済むように、「現金クッション」を用意しておきましょう。具体的には年間生活費の2〜4年分くらいがいいと思います。
例えば、NISAの積み立てで8000万円できたなら、そのうちの1000万円分を現金化してからFIREするという感じです。仮に直後に暴落が来ても、現金1000万円は1000万円のままです。市場が回復するまではリスク資産を取り崩さず、手元の現金を使えばいいので、FIRE後も気が楽です。
ちなみに、2〜4年分の現金を用意するのは、市場が回復するのに長い時間がかかるケースがあるためです。2024〜2026年までに3年連続で起きている日経平均株価の暴落は、極めて短期間で回復に転じていますが、これのほうが例外だと考えたほうがよいでしょう。
15年・20年での年利7%は現実的
この中でもかなり現実的な選択肢になってくるのが、15年の積み立て(積立額:夫婦で20万円)、あるいは20年の積み立て(積立額:夫婦で15万円)、また利回りが7%のケースでしょう。
15年の積み立てであれば、夫婦それぞれで月10万円ずつです。7%で運用できた場合の15年後の資産は6334万円です。子持ち世帯でも、サイドFIREであれば十分視野に入ってくる金額です。さらに、もう少しがんばってフルFIREを目指す、ということも可能でしょう。
20年の積み立てであれば、積立額はさらに下がり、夫婦それぞれで月7.5万円でOKです。これくらいになると、「行けそう」と感じる人がぐっと多くなってくるのではないでしょうか。
この場合、積み立てが完了する20年後の資産額は、なんと7814万円にもなります。この金額なら、サイドFIRE・バリスタFIREは十分行けますね。
仮に35歳からFIREを目指しても、15年であれば50歳、20年でも55歳です。これなら、新NISAでFIREしたと胸を張って言えると思います。

新NISAでもFIREはできるんですね!
新NISAでのFIREなら取り崩しも超有利!
NISAの最大のメリットは、なんといっても運用益にかかる税金が非課税になる点です。
つまり、新NISAだけでFIREを目指す場合は、資産取り崩し時にかかる税金を考えなくてよいのが最高なポイントです。
夫婦の新NISAで資産6000万円を作って、年間4%(240万円)の取り崩しを行う場合、通常は運用益部分に対して20.315%の税金がかかりますが、NISA口座ならこれがゼロ円です。つまり、取り崩した240万円をそのまま受け取れるということです。
これは強力です。
お金が多くもらえるということはもちろんですが、将来の資金計画を立てる際にも金額の計算がシンプルになるので、断然プランニングがしやすくなります。
仮に毎年240万円取り崩せるとしたら、月20万円分、労働を軽くしても生活が成り立つということを意味します。控えめに言って、最高じゃないですか?

最高です!
デメリット:FIRE後の資金管理は若干複雑に
メリットの多い「夫婦での新NISAによるFIRE」ですが、意外なデメリットもあります。それが、FIREごの資金管理です。
どういうことかというと、仮に新NISAで同じ商品に投資をして、満額まで積み立てた時点で資産が6000万円に達していた場合、夫婦のNISA口座の評価額は、それぞれ3000万円です。
資産6000万円から4%取り崩すとなると、年間240万円の取り崩しとなります。手間を考えれば、どちから一方の口座から毎年240万円を取り崩したほうが合理的です。
しかし実際にそうすると、どちらか一方の資産が取り崩されることになるため夫婦間で不公平感が出るため、上手く行かなくなる可能性が高いでしょう。そのため、実質的には以下の2つのいずれかの方法を取ることになりそうです。
1.基本はそれぞれの口座から120万円ずつ取り崩す
公平性がありトラブルが生まれにくいのが、双方から毎年120万円ずつ取り崩す方法です。

それぞれで必要分を売却し、毎月10万円ずつを生活費として家計に入れる、という方法になるため、1人で取り崩すケースと比較すると、単純に作業が2倍になります。
それでも、「夫婦(家族)の口座」に毎月一定額を入れて家計を管理している家庭では比較的簡単に導入できるかもしれません。
逆に、「住居費と光熱費は夫、食費と被服費は妻」のように、費目ごとに負担を分けているケースでは、計算が複雑になる可能性もありそうです。
2.隔年で240万円ずつ取り崩す
隔年で240万円ずつ取り崩す方法も、手間を削減するという意味では有効な方法かもしれません。
デメリットは、年によって市場の変動幅が変わるため、長期的には双方の資産額に差がつきやすい点が挙げられます。
例えば、夫が240万円取り崩した年に、相場が大きく上がる場合、妻のほうが増える資産額は大きくなる可能性がある、といったような感じです。
長い目で見ると、この方法も不公平感につながることは考えられます。

「家族のお金」と理解はしていても、自分の口座からだけ資産が減っていくのは不公平感のもとになりますね……。
3.資産に差がついた場合は、「定率法」で取り崩す
この想定では、夫婦でまったく同じ商品に投資したケースでシミュレーションしましたが、それぞれで投資方針に違いがあり、別の商品を購入して資産形成する、というケースもあるでしょう。
そのようにして、夫婦合計で6000万円の資産を築いた場合は、上記のような「定額法」ではなく、「定率法」で取り崩すのも有効な手段です。
例えば、夫の資産が3500万円、妻の資産が2500万円で6000万円を達成した場合は、夫が3500万円×4%=140万円、妻が2500万円×4%=100万円を取り崩し、合計で240万円を取り崩します。
このようにすることで、公平性と合理性を両立させることができます。

定率法にすると、資産が増えた場合は、取り崩し額も増やすことができますね!
まとめ:夫婦なら新NISAだけでFIREできる!
今回は、子持ち世帯が、新NISAだけでFIREできるか、というテーマで考えてみました。
独身の場合はNISA枠は1800万円しか使えないので、FIREまでのハードルは上がりますが、夫婦であれば2人合計で3600万円の枠が使えます。
重要になるのは、「何年でこの枠を埋めるか」という部分です。長期視点での資産運用のメリットと、実際に可能かどうかという点を鑑みると、運用期間10年〜20年、積立額にすると夫婦で月15万円〜30万円くらいが現実的なラインになるのではないかと思います。
上記の積立額で満額積み立てた場合、準富裕層(資産5000万円以上)になる可能性は十分にあります。そして、この資産をもとに、フルFIREとまではいかなくてもサイドFIREならできるケースは多いでしょう。
取り崩しの場面では、夫婦で揉めないように、取り崩しのルールや生活費の負担のルールを決めて、家計管理をシンプルにするのがポイントです。
NISA枠での運用資産なら、取り崩し時の税金は一切かかりませんから、将来のシミュレーションをしやすいのも大きなメリットです。新NISAをフル活用してFIREを目指していきましょう。私も頑張ります!
ということで、今回は以上です!


コメント